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【wiki同】【テレビ】【関西キー局】『プロポーズ大作戦』講義 第2回

 

bakhtin19880823.hatenadiary.com

 

↑前回

 

講師:KR(東京支部

 

で、番組内容なんですけどね、2部構成なわけです『プロポーズ大作戦』って。ややこしいんで火曜22時の全国ネットの1時間枠におさまったのを基準にしたいんですが、大きく分けて「前半」「後半」と、それから前半と後半のあいだに「中間」って部分があったわけ。

で、「後半」でやる企画が、「フィーリングカップル5vs5」っていう看板コーナーだった、と。

 

その前にオープニングね。この時代のテレビ番組かならず仰々しいオープニングっつう「しきたり」がありますから。でもオープニングの流れめんどくさいんで、Wikipedia読んで流れを想像してください。

オープニングで重要な点?

えーと、タイトルコールするのは、西川きよしのほうです。やっさん、横山やすしのほうではありません。

きよし師匠がタイトルコールすると、オープニング映像に移り変わる。あらかじめとっておいたVTRです。トレンディドラマのOP映像みたいなもの……ではないかも、な。そのオープニング映像の内容、いいですかこれは、

 

「大学のサークルなどロケ先で恋人募集中の複数の女性がメッセージを送るもの」

 

すごいですね、時代を感じますね。昭和の番組だからできた、っつう感じですねえ。

 

オープニングが終わると「前半」です。

えー、前半をひとことで表すなら、「ご対面」です。『嗚呼!バラ色の珍生!!』って番組、知りません? 日テレで木曜の19時台にやってた紳助が司会の番組だったんですけど、あの番組の代名詞が「感動のご対面」でしたねえ、でも、『プロポーズ大作戦』における「ご対面」は、『バラ珍』みたいな過剰演出ではなかったんだと思う。

 

そもそも『プロポーズ大作戦』っていう名前の番組なんで、「何十年も生き別れた家族と再会!!」っていう体裁のものではなくて、「ご対面」にも大きく分けて2パターンあるんですけど、

依頼人が思いを寄せるひとが、

 

  1. どこの誰かが分からないので探して欲しい
  2. どこの誰かは分かっているが、直接告白するきっかけがないので、番組をきっかけにして気持ちを伝えたい

 

えーWikipediaでは、1のパターンの例として依頼人のお相手が「通勤時にいつもすれ違う」だけ、とか、2のパターンの例としてお相手が「取引先の受付嬢」である、とかそういうのがあげられている。

 

通勤電車で毎日見るだけのひとをですね、番組のスタッフが死ぬ気で探すんですよ、同じ通勤電車に乗ってるだけ、あるいは梅田駅だとか難波駅だとか天王寺駅だとか、この3駅は大阪のデカい駅なんですが、それこそ梅田の通勤ラッシュとかそういう人の往来が激しい中ですれちがう「だけ」とか、そういう人を見つけてくるんです。もちろん依頼人のひとから、「この人はこういう外見をしていて~」とか事前に情報を獲得して捜索してたはずですよ、ただ、今の言葉で言う「個人情報」のるつぼみたいなものなんで、この時代は大らかでしたよね、わかるかなあ? このニュアンス。わかってくれなくてもいいよ。

まあこれはパターン1の場合について言ってるんですがね。

 

ただ、わたしはさっき、『バラ珍』みたいに「何十年も生き別れた家族と再会!!」みたいなのは『プロポーズ大作戦』ではなかった、と言ってしまいましたが、正確にはこれはウソです。例外があって、『「20年前に生き別れた父親に会いたい」などという、純然たる「人探し」の依頼も受けていた』っていう記述がWikipediaにありました、てへぺろ

でもそういうのは番組初期だけだったってよ。

 

通勤電車で毎日見るだけのひとを番組のスタッフが死ぬ気で探す、つっても、限界があって、とうぜん情報が少ないと探したくても探せないわけです。そういう場合は潔く、「見つかりませんでした」と認める、カーテンの向こうに通常ご対面したい「お相手」がいるんですけど、捜索失敗の場合はカーテン開けない、で、横からキューピット、サブ司会ですけど、キューピットさんが出てきて、「懸命にがんばりましたが、お相手の方は見つかりませんでした」と釈明したり、「見つからない」の他に「出演拒否」っていうのもありますから、「こういう理由で◯◯さんは出られません」って説明するのも、これもキューピットさんの役目だった。

 

反対に、「お相手」が見つかった、あるいは2つ目のパターンですけど、「取引先の受付嬢」にアポ取ったらOKが出た、要するに「お相手」をスタジオに来させることができた、この場合はとうぜんカーテンの向こうにお相手がいる、で、今度はきよし師匠じゃないですよ、やっさんが、

 

神の御前にて身を委ねたる、○○殿の願いを叶えたまえ~

 

っていう決めゼリフを吐いて、カーテン突き破って、いやほんとうに突き破るわけじゃないんですけど、カーテンをひらいて「お相手」が依頼人のまえに登場するんです。

で、その場合、キューピットが、お相手のプロフィール紹介したり、見つけ出すに至った経過を報告したりする。

 

そのあとが肝心で、やすきよとキューピット役と依頼人とお相手がしばしご歓談しまして、その後です、『告白タイム』

まあ、当然の流れで、依頼人がお相手に告白する、と。

ちなみに、この「前半」の企画では、その後2組カップルが結婚に至ったとか、2組だけですよ、2組だけ。10年以上番組続いてても――。

 

ちなみに、この「ご対面」で培われた「依頼者のどんな曖昧な情報からでも目的の人物を見つけ出す」メソッドが、ABCの看板番組『探偵! ナイトスクープ』に活かされたそうです。ナイトスクープっていつまで続くんだろ。

 

つづく

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